誰でも、胸がムカムカして吐きそうになった経験は在ると思います。これが吐き気で、それがひどくなると実際に吐いてしまいます。つまり嘔吐です。

吐き気がしたり、吐いてしまったとき、酒を飲み過ぎた、食べ過ぎた、乗り物に酔ったときなどの原因がはっきりしている場合は、あまり心配する必要はありません。ひどいときは、吐き気止めの薬を服用するとよいでしょう。

しかし、このようなはっきりとした原因がないのに、吐き気がしたり吐いてしまったりしたときは、病気が疑われます。嘔吐は、脳の一部の延髄というところにある嘔吐中枢が刺激されて起こりますが、嘔吐中枢を刺激する原因には様々なものがあり、中には重大な病気が潜んでいることがあるからです。例えば、精神的な緊張によってもこうした症状が現れます。食事をした後にすぐ吐いてしまうようなときは、神経性食思不振症(いわゆる拒食症)の可能性があります。食べることを拒否する一つの症状として現れます。

また、何処と言って異常は見られないけれども、吐き気、嘔吐があるときは、ストレスから来るうつ病、ヒステリーなどが考えられます。自分で日常の生活を振り返って、心理的な原因が思い当たる場合には、心理療法を受けるか、カウンセラーに相談することです。