その上はアートマン(真我)と呼ばれ、もはや身体は無く、純粋な意識の世界であり、ブラフマンと呼ばれる宇宙意識と溶け合っている。

身体の多重構造に対応して「気」のエネルギーは各次元に存在するが、その特徴を簡単に説明すると、先ず熱・遠赤外線・圧力等の物理的パワーとして感じるものは、エーテル体次元に存在する「気」のエネルギーである。

一般に多くの人が心だと思っている喜怒哀楽の感情エネルギー、喜んだり、怒ったり、哀しんだりするパワーは、アストラル体次元の「気」のエネルギーである。

また、やりがいを感じたり、やろうとする意志や高度な知性による判断等の精神活動は、メンタル体次元のエネルギーであり、自分という立場を越えた使命感・無私の心・無条件の愛等は、コーザル体次元のエネルギーである。そして、それぞれの次元で「気」と人体は互いに影響を及ぼし合っている。更に、より高次元の精妙なバイブレーション(振動・波動)のエネルギーは、その下位にあるバイブレーションのエネルギーをコントロールできる力を持っている。これによると、エーテル次元の「気」のエネルギーを自由にコントロールしようとする時には、その上に存在するアストラル次元をコントロールする必要がある。つまり感情をコントロールできなければ、熱・遠赤外線等の物理的な「気」のエネルギーはコントロールできないのである。そして感情をうまくコントロールするにはメンタル次元の要素・やりがい・前向きな姿勢・やろうとする意志が充実していなければならない。しかし最終的には、より精妙な波動をもつコーザル次元の要素、大いなる使命感、無私の心、無条件の愛が日常生活の中で実践されることが必要となってくる。使命感・無私の心・無条件の愛を実践するとは、一般的な表現をすれば宇宙意識との一体化ということになる。

理論的には、完全にこの大宇宙と一つの存在になることが、すべてのエネルギーをコントロールすることになる。このように表現すると、とても難しく感じられるが、私達は、それぞれのレベルで、できることから始めて行けばよいのである。だれでも出発点は今、ここにいる自分から以外には無い。心の無限の可能性の一端でも感じ、実感した人は実生活にどんどん取り入れて行くべきである。そうすることにより、実際の体験に裏打ちされた、生きた理輪とテクニックが身に付くのである。そして色々な場面でも応用が効き、更に上の段階へと自然に進めるようになる。

肉体的次元の波動にプラスの影響を与えるためには、エーテル、アストラル次元にプラスのエネルギーを与えればよい。具体的に言うと、先ずリラックスする、そして腎臓が同化し、腎臓が生き生きと健康的に機能しているイメ一ジを浮かべる。慣れると、そのイメージによるエネルギーが肉体に伝わったかどうか、実感として分かるようになる。それには心の持ち方、ものの考え方、ものへの執着、言葉使い、生活態度等が重要になる。