「病は気から」と言いますが、人は心の待ち方一つで健康を損ねたり、逆に病気に打ち勝ったりできるという意味ですが、それこそが遺伝子が関係していることだと考えられます。

心で何をどう考えているかが遺伝子の働きに影響を与え、病気になったり健康になったりする。それだけではなく、幸せを掴む生き方ができるのかどうかも、遺伝子の働きによると考えられます。これは決して人問の幸せは生まれつき遺伝子で決まっているという意味ではありません。幸せに関係する遺伝子は誰にも潜在しているはずです。その遺伝子をONにすれば良いのです。今まで眠っていてOFFになっていた遺伝子を起こして働かせるということです。人の遺伝子のうち解明された遺伝子はまだわずかです。これら遺伝子が、A・T・C・Gの4つの化学の文字で表される30億の情報をもとに細胞を働かせるのですが、実際に働いているのはわずか5%程度とみられ、そのほかの部分がどうなっているのかはよく分かっていません。つまり、いまだOFFになっている遺伝子が多いのです。

心の在り方で遺伝子の働きが違ってくるのは、人の遺伝子のほとんどがOFFになっていることと関係があるのかもしれません。このわかっていない遺伝子の中にも、こころと強く反応する遺伝子が在るのではないかと思います。心そのものは遺伝子に完全には支配されませんが、心が体に命じて何かを実行するためには遺伝子の働きが必要なのです。

では幸せをつかむために、私達は遺伝子をどう働かせばよいのでしょうか?それは日常生活をはつらつと前向きに生きることだと考えます。イキイキ・ワクワクする生き方こそが、人生を成功に導き、幸せを感じるのに必要な遺伝子をONにしてくれるのです。

人はいつも前向きで元気はつらつとしているとすべてが順調に行くようになります。

そういうときの心の状態は、良い遺伝子をONにして、悪い遺伝子をOFFにする働きがあるのです。その仕組は未だ全部わかっていませんが、最近良く言われるプラス発想の意味も、このへんにあると言えます。その例として、住まい環境や諸所の環境が変わったために、その人の遺伝子がONになったということもあります。それは諸所の環境の変化が、自分の中で眠っていた遺伝子をONにした結果だと思います。新たな環境で積極的に仕事をすることで成果が出るのでしょう。

逆に「自分は駄目だ!」と愚痴ばかりこぼしていては良い仕事はできません。それは遺伝子がONになっていないのです。「ダメ」を前提に考えていては、遺伝子はOFFのままです。良い遺伝子をONにして大いに働くことです。

身体の中にはある一定の時間が経つと働き出す遺伝子があります。これらは心とはほとんど関係なく働き始めます。ヒゲが生えたり、オッパイが膨らんできたりするのがこれです。

しかしそれらの働きも、環境の影響を全く受けていないわけではありません。周囲の環境がそれを早めたり遅くしたりします。また、心の持ち方も影響を与えていると考えられます。最近になって遺伝子が人の性格や気質、行動などにどう関わっているかの研究が盛んになっています。

遺伝子のONとOFFに精神作用が深く関係していることは、遺伝子解明によって明らかになってくると思います。