標準体重の20 %増は成人病の危険域です。

肥満は、様々な成人病(生活習慣病)の温床となります。例えば、余分な脂肪組織を養うために心臓はそれだれ多くの仕事をしなければならず、やがて心臓肥大を招きます。心臓病のほかにも、高血圧、動脈硬化、糖尿病、脂肪肝、痛風など、多くの成人病と肥満との相関関係が知られています。標準体重の維持は、成人病予防の第一歩というけです。

標準体重とは身長から見た理想体重のことで、いろいろ算出方法がありますが、一般にはブローカ指数を日本人に合うように改めた「ブローカ指数桂変法」が用いられます。

ブローカ指数桂変法 (kg)=(身長(cm)-100)X 0.9

この式で算出した標準体重を基に、実際の体重は何%の増減があるかを計算したのが肥満度です。肥満度が±10~20%はやや肥満、やや痩せ型と判定されます。±20%を超えると、明らかな肥満、痩身です。+20%以上の場合は、成人病予防のために減量を始めるべきです。ただしブローカ指数には、身長の高い人ほど肥満の基準が甘くなるという欠点があります。また、—20%以下の場合は、胃腸障害やホルモンを分泌する内分泌系の病気がないかどうか、一度調べて置くべきでしょう。

正常値 ±10%以内