骨粗鬆症予防のバロメーター

全身のカルシウムの99%は塩と結合した骨塩の形をとって骨に貯蔵されています。X線や超音波を使い、骨塩の量を測定するのが骨量(ボーンマス)、骨量を単位面積や体積で割って密度を求めるのが骨密度です。骨量は男女とも30代までに最大骨量(ピーク•ボーンマス)に達し、それ以降は下り坂となりますが、特に女性は閉経を迎える50才前後を境に、ホルモンの影響で骨量が急激に低下します。骨が鬆の入ったようにもろく骨折しやすくなる症状を骨粗鬆症といいますが、50才男性ではこの骨粗鬆症が2%程度にすぎないのに対して、50才女性では骨量の低下に伴い20%以上に骨粗鬆症がみられます。

骨を丈夫に保ち、骨粗鬆症を防ぐには、生活習慣の改善(カルシウムの摂取、運動など)を心掛け、若いうちに最大骨量を高め、中年以降はその目減りを防ぐことが大切です。骨量(骨密度)はそのための指標となります。測定値や単位は検査法によって異なります。X線による骨透過度と超音波による伝達連度や滅衰率から算定するものなどがあります。