15分後の排泄が25%以下なら腎臓病である。

腎臓には、血液中に入り込んだ異物と尿と一緒に排泄する機能があります。PSP試験は、腎臓のこの異物排泄機能を調べるために広く行われている検査です。

検査では、まず尿を確保するために300mlの水を飲み、その後PSP(フェノール・スルフォ・フタレイン) と呼ばれる赤い試薬の溶液を静脈内に注射し、15分後、30分後、60分後、120分後に尿をとります。こうして一定時間内に、血液中に入った試薬の何%が腎臓から排出されたかを測定し、腎臓の作業能力をみるわけです。

腎機能が正常な時は、PSPは体内ではほとんど代謝を受けないので、大部分がそのまま腎臓の尿細管から排泄されて出てきます。ところが、尿細管に異常があると、同じ時間内に排泄されるPSP量が低下してきます。検査値としては15分後の値が最も重要で、PSPの排泄量が25%以下の場合は腎機能になんらかの障害があると考えられます。正常なら、15分後にPSPの25~50%、120分後に55%以上が排泄されます。

数値が低い場合は急性腎炎、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、腎硬化症、尿毒症など。