尿に糖が出たからといって糖尿病とは限らない。正常値 陰性(-)。

尿糖は文字通り尿に糖が混じることを言います。人間の体にとってブドウ糖は重要なエネルギー源ですから、正常な状態では、1日40~85mgときわめてわずかしか尿中に排泄されません。この程度のブドウ糖は尿試験法では検出されず、陰性です。ところが血糖値がある線を超えると、血糖値を下げるために腎臓がプドウ糖を尿中に排泄し始めます。

糖尿病では血糖値の高い状態が続くため、尿を出しても出しても、まだ糖が出て来るという状態になるわけです。尿糖が出始める血糖値のラインはおよそ160mg/dlで、これを閾値と呼んでいます。しかし尿糖が出たからといって、ただちに糖尿病と断定するのは誤りです。例えば賢尿細管の機能低下によって閾値が下がり、血糖値は正常なのに尿糖が出ることがあります。これは腎性糖尿と呼ばれ、糖尿病とは無関係です。また副腎の病気であるクッシング症候群などでも、尿糖は出ます。陽性(+)の場合糖尿病、腎性糖尿。