日光皮膚炎による赤みは時間がたてば次第に治まって、外見的には前の状態と変わらないようになります。ところが日光皮膚炎を起こしている時、細胞レベルでその影響を見て行くと、紫外線によってDNAも同時に傷つけられていることが分かってきました。通常であれば、人間に備わった修復能力で傷ついたDNAを修復できるのですが、DNAが大量に傷つけられたり、誤って修復されたりすると突然変異によってガン細胞が出来てしまうことがあるのです。

皮膚ガンは、こうしたメカニズムで発生します。もちろん、日焼けがすぐに皮膚ガンに結びつくわけではありませんが、行き過ぎた日焼けを繰り返して行くことで、その確率が高くなることは考えられます。
皮膚ガンは、皮膚のどの細胞がダメージを受けたかによって、

  1. 鼻や目の周囲に崩れやすいホクロのようなものができるもの
  2. 全身のどこの皮膚にも発生して最初は小さなイボ状の発疹が出来るもの
  3. ホクロが1~2年で急に大きくなって形が崩れるもの

というように、さまざまな種類があります。

もし疑わしいホクロがあっても、針などで刺激してはいけません。それがガンの進行を早め、他への転移を促すからです。少しでもおかしいと感じたら皮膚科で受診しましょう。