人は、中・高齢に達すると、高血圧(症)が目立って増えます。また加齢にともない血管の老化がはじまります。さらに肥満や運動不足が原因で、体に好ましくないコレステロール(LDL)が血管にこびりつくように附着していき、血管の弾力性が失われていきます。

高血圧症があると、このような動脈硬化の症状が加速され、脳卒中や心筋梗塞などの危険な病気を引き起こしやすくなります。

そこで私たちは、自分の血圧が健康な状態にあるかどうかを知る必要があリます。しかし血圧は日常生活の中で日々刻々と変化しています。したがって高血圧の測定も、私たちの日常の健康管理に欠かせない要素になっています。

血液は心臓というポンプの働きによって、動脈へと送り出されます。そのときの血液の流れの強さは、心臓の拍動によって、1拍するたびに波を打っています。動脈の内圧もこれに応じて波を打っています。これが血圧です。

血圧の持っている意味は、心臓の左心臓が収縮されると、心室の内圧が高まって大動脈弁を押し開き、血液は、大動脈へ押し出されます。大動脈は枝分れして中小動脈となり、さらに分岐して細動脈、毛細血管になります。したがって血圧は、血液をおびただしい数の細胞集団中の1つ1つの細胞に、血管を通して送り込み、十分な酸素と栄養素を行き渡らせ、逆に老廃物と炭酸ガスを運び去る役割を担っています。