腸そのものの機能にはなんら異常がないのに、腹部の不快感や膨満感などと共に痛みを感じ、下痢あるいは便秘が長期間にわたって続く時は過敏性腸症候群の可能性があります。この場合、痛む場所が一定せず、漫然としているのが特徴です。この中には、下痢だけのタイプ、便秘だけのタイプ、下痢と便秘を交互に繰り返すタイプの三つがありますが、その原因は現在のところはっきり分かっていません。しかし、精神的な強いストレスが、この発症に関係していることは充分考えられます。内臓の働きは自律神経によって支配されていますので、強いストレスで自律神経がバランスを崩し、この結果腸の働きが乱れやすくなるからです。